まずは、高額医療の制度を知ろう

高額医療の制度を利用するには、大企業や公務員においては、申請をしなくても自動的に高額医療の算出をして、払い戻してくれるところもあるそうですが、一般的には 自分が加入している健康保険組合に自分で申請しなければなりません。
この制度を知らずに申請をしなかったばかりに、多額の払い戻しを受けられなかった人が毎年多くいらっしゃいます。
まさに、知らないと損!そういう制度です。

高額医療費の制度についてもっと知りたい方は、「高額医療費 申請しよう!」が役にたちます。





img86451.gif会社によって、申請の仕方も還付される方法もさまざまです。
例えば、法律で定められている限度額は、一般の人で80,100円ですが、健康保険組合によっては違うようですね。
トヨタ自動車の健康保険組合では、この限度額が所得に関係なく20,000円だそうです。つまり、どんなに高額な医療費がかかってもあとで払い戻しを受ければ自己負担額が20,000円で済むという制度なのです。
同社では、申請をすれば、3ヵ月後の給与に合算して支払われる仕組みになっているようで、大手企業ならではのしっかりした制度となっていて、安心して治療に専念できますよね。

ところが、中小企業に至っては、従業員に高額医療の仕組みを十分に説明していないところが、まだまだあるようです。
何のための健康保険なのか十分に理解せずに、ただ加入している人たちも多いのでしょう。
健康保険証があれば、自己負担が3割で済むというだけの知識ではありませんか。
この制度については、もっと国がテレビや新聞などで広報をして広く活用するように努めるべきでしょうね。
また組合員であるあなたも、民間の保険会社に頼る前に、いざという時に困らないように、毎月保険料を納めている保険組合についてよく勉強し、自分が加入している健康保険組合ではどのような体制がとられているのか、どのような制度があるのか知っておく必要があるでしょう。 是非、一度、会社の総務に相談して事前に調べておくと良いですね。

では、高額医療の申請の仕方について簡単にご説明しますね。
高額医療を申請する先は、国民健康保険者は、住んでいる自治体の国保担当窓口です。
申請する際に必要なものは下記の通りです。
 
img66121.jpg●医療機関の領収書
 
●国民健康保険証
 
●預金通帳
 
●印鑑

70歳以上の高齢者は、上記のものに加えて、高齢受給者証も持参します。
病院にかかる時にも、必要な高齢受給者証ですが、案外 忘れる方が多いようです。
これがないと、たとえ1割負担であっても、一般の方と同じように3割負担になってしまいます。
もちろん、後で申告すれば、差額分は戻ってきますが、国民健康保険証と一緒に保管しておくことをお勧めします。

また、高齢者は、住んでいる自治体の老人保険担当窓口へ申請します。
社会健康保険に加入している方の場合は、保険者を管轄している社会保険事務所に申請をしなくてはいけません。
社会健康保険の場合も、国民健康保険と同様に、領収書・保険証・印鑑を持参して手続きを行います。
会社によっては、会社側が申請手続きをとって、給料と合算して支払ってくれるところもあるようです。
分からなければ、まず会社に聞いてみると良いでしょう。
どちらの場合も、申請の認定がおりてから、還付されます。
還付は、申請の時に持参した通帳に振り込まれます。
貸付制度を利用される場合も、申請の時に持参するものは同じです。
また、低所得者の場合は、非課税を証明する書類「非課税証明書」を持参しなくてはいけませんので、注意しましょう。
なかには、領収書を紛失してしまった方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合は、病院で領収証明書を発行してもらえば、大丈夫です。

次に高額医療の限度額についてお知らせしますね。
高額医療の限度額は、とても複雑です。
所得によって、3段階に分かれているのですが、どのように分かれているのか見てみましょう。

img36112.gif ●上位所得者・・・基礎控除後の総所得金額等が600万円を超える世帯をいいます
 ●一般・・・上位所得者以外の世帯
 ●住民税非課税世帯

この3つは、それぞれ限度額が違います。
 ●上位所得者・・・150,000円、さらに実際にかかった医療費が50万円を超えた場合は、超えた分の1%の額を加算
 ●一般・・・80,100円、さらに実際にかかった医療費が267,000円を超えた場合は、超えた分の1%の額を加算
 ●住民税非課税世帯・・・35,400円

12ヶ月間に4回以上の高額療養費の支給を受ける場合は、限度額がさらに変わります。
 ●上位所得者・・・83,400円
 ●一般・・・44,400円
 ●住民税非課税世帯・・・24,600円

70歳以上の場合は、下記の通りです。
 ●現役並み所得者・・・月収28万以上、課税所得145万以上
 ●一般・・・現役並み所得者以外
 ●低所得U・・・住民税非課税
 ●低所得者T・・・住民税非課税、さらに年金収入が80万以下

70歳以上の限度額
 ●現役並み所得者・・・80,100円、さらに実際にかかった医療費が267,000円を超えた場合は、超えた分の1%の額を加算
(外来は44,400円)12ヶ月間に4回以上の高額療養費の支給を受ける場合は、44,400円になります。  
 ●一般・・・44,400円(外来は12,000円)
 ●低所得U・・・24,600円(外来は8,000円)
 ●低所得者T・・・15,000円(外来は8,000円)

自分がどのランクか分からなければ、加入の保険組合の窓口で確認してくださいね。

高額医療費の制度についてもっと知りたい方は、「高額医療費 申請しよう!」が役にたちます。



高額医療貸付制度、民間保険の上手な利用法。そして確定申告について

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■高額医療医療貸付制度
どのような病気でも、入院費用は通院と比べ物にならないほどの費用を必要とします。
後日、申請すれば戻ってくる高額医療も、後でもらえるのなら最初から差し引いてくれればいいのに・・・と思いますよね。
このような悩みをなくすための制度があります。
それが『高額医療貸付制度』です。
これは、健康保険に加入している人であれば、誰でも利用できますが、組合や共済保険は適用になりませんので注意しましょう。
高額医療貸付制度とは、高額医療費が支給される見込み額の8〜9割を無利子で貸してもらえるという制度です。
入院費用にいくらかかったのかは、病院が診療報酬明細書というのを作成してから決定されます。
この審査が通るのが約3ヵ月後になりますから、それから貸付金の精算が行われます。
精算後、足りない分を支払うか、または残余分が振り込まれる仕組みですが、ほとんどの場合戻ってくることが多いのだそうです。
また、国民健康保険に加入している方は、『高額医療費の委任払い』という制度があります。
これは、限度額の支払いさえすれば、高額医療の分は加入している国民健康保険の市町村が支払ってくれるという仕組みです。
しかし、これは病院側と市町村の契約がされていないと不可能なので、自治体に問い合わせてみて下さいね。
医療費の心配をしていては、十分な治療を受けることはできません。
もしも、入院になるような事があったら、このような制度がある事を思い出してください。

img72441.gif■民間保険の上手な利用法
高額医療制度は、1ヶ月以内に高額な医療費を負担した場合に、自己負担限度額を超えた分を払い戻される制度です。
この制度を利用できると、例えば50万円の医療費がかかり、自己負担額が15万円だった場合、約6万円の高額医療費が還付されることになります。
しかしながら入院ともなれば、保険適用分の治療や薬のみならず、保険適用外のものだけでも、高額な金額になってしまいます。
しかも入院・手術をしたのが、月末だった場合などは、月をまたいで計算されることはないので、高額医療は全く戻らない事もあるのです。
それならば、高額医療が戻ってくるように、入院や手術を月初にしたら・・・と、思ってしまいます。
しかし、病気の進行状態や病院・医師の都合もありますから、そんな簡単にはいかないものです。
病気になると、結構なお金が必要になります。
長期にわたって治療を続けなければいけないような病気は、薬も保険適用外のものに切り替えられる事もあります。
全額自己負担の薬は、種類にもよりますが、とても高額で驚くほどです。
これに切り替えると、貯金を切り崩しても足りなくなるという話を聞きました。
高額医療で還付されても、それ以上に支払わなければならず、金銭的にも精神的にも辛い日々になってしまいます。
このような事態になる前に、民間の保険に入っておくのも一つの方法ですね。
どのような内容で、どんな保障があるのか、しっかり調べて、自分のスタイルに合った保険を選ぶと良いでしょう。

img8979.gif■確定申告
確定申告や年末調整・医療費控除・高額医療などについて知っていますか?知っているようでいてよく分からない事ってありますよね。
特に、申請の仕方や申請先が分からない方は、案外多いのではないでしょうか?
年末調整は、毎月給料から支払っている源泉所得税と実際の所得税の差額を精算してもらうものです。
扶養家族がいる場合は、扶養家族の所得なども記入しなくてはいけません。
また、加入している生命保険や損害保険があれば、これも控除の対象になりますので、記入しなくてはいけません。
これは、会社員が行うもので、会社側が本人に代わって、精算してくれるものです。
確定申告は、自営業者や年金受給者、さらには給与所得者で年末調整を受けていない人が、自分で申告することをいいます。
対象者は、その年の収入に対して所得税の金額を計算して、住んでいる地域の税務署に申告します。
医療費控除は、確定申告の際に、税務署へ申請します。
病院にかかった領収書などの合計金額が10万円以上あれば、申告することができます。
病院の多くは、領収書の再発行はしてもらえませんから、小額でもきちんと保管しておくと良いですね。
1回にかかる医療費は小額でも、家族全員の医療費を足せば『ちりも積もれば山となる』というように、案外たまっているものです。
高額医療は、保険組合に申請するもので、税金とは関係ありません。
1ヶ月間(同一月内)に、自己負担額を超えていれば、翌月でも申告可能です。
簡単に言えば、医療費が高額になった場合、保険から戻ってくる事を高額医療、税金から戻ってくるのを医療費控除といいます。

高額医療費の制度についてもっと知りたい方は、「高額医療費 申請しよう!」が役にたちます。



こんな場合は高額医療の対象になるの?

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■歯列矯正
最近の子ども達は、みんなモデルのように可愛いい子が多いですね。
背が高くて、足も長くて、顔が小さい!そう思いませんか?
でも、顔が小さすぎるのも、問題があるようです。それは、歯並びです。
顔が小さいと、必然的に顎も小さくなりますから、小さい顎に歯がきれいに並びきらないのだそうです。
人間の歯は、あごの大きさに関係なく、皆同じ本数、生えるのだそうです。
生えてくる場所が狭いと、歯並びが悪くなるばかりではなく、噛み合わせなどの問題も出てきます。
こうなると、歯医者さんに行くと、歯列矯正を薦められます。
私の知人のお子さんは、歯医者さんで「少なくてもこれだけは、かかると思ってください」と片手を広げられたそうです。
5万円ではありません。50万円です!
でも、これは少ないほうかもしれませんね。
この50万円、保険適用ではありません。
ですから、残念ながら高額医療の請求は出来ないのです。
もしも保険適用であれば、15万円の負担で済みますし、67,570円の高額医療費が還付されるのですから、その差は大きいですよね。
ちなみに、医療費控除ですが、あてはまると思いますか?
このケースの答えはイエスです。
なぜなら、子どもの成長を阻害しないようにするための歯列矯正だからです。
1年間、治療にかかった領収書を持って、税務署に行きましょう。
歯列矯正は、長い期間を要する治療です。
高額医療は無理でも、毎年、医療費控除をすることをお勧めします。
しかし、大人が美化のために行う歯列矯正は、医療費控除の対象にはならないそうですから、気をつけてください。

img91561.jpg■不妊治療
愛する人の子どもが欲しい、一度でいいから自分の赤ちゃんを抱っこしたい・・・
切実に願っている人達がたくさんいます。
結婚して2年以上経っても、妊娠できない状態を不妊というのだそうです。
不妊治療は、精神的・肉体的・金銭的な負担がとても大きいものです。
初診・再診・一般不妊治療は保険対象ですが、高額医療費を必要とする治療の多くは保険が適用されません。
保険が適用されない不妊治療に体外受精・顕微受精があります。
1回の治療費は、20万円以上を必要としますから、保険が適用されないとなると、その負担は計り知れないものがありますね。
保険適用でないという事は、高額医療費請求ができないという事です。
しかしながら現在は、これらの特定不妊治療に要する費用を一部、助成してくれる制度ができました。
条件は、下記の通りです。
 ●特定不妊治療以外の治療法によっては妊娠の見込みがないか又は極めて少ないと医師に診断された法律上の夫婦
 ●助成してくれる自治体に住所を有すること
 ●知事が指定する医療機関で治療を受けて終了していること
 ●夫及び妻の前年の所得の合計額が730万円未満であること
 ●申請日の属する年度において、2回以上、他県等で実施する特定不妊治療費助成を受けていないこと。
これらの条件を満たす方には、助成金が1年あたり治療1回につき10万円を限度2回まで、通算5年間支給されます。
しかし出来れば、不妊治療の全てが保険適用になることを、心から願わずにはいられません。
そうすれば、高額な医療費がかかっても、高額医療費として還付してもらえることもできますから、少しは金銭的負担も減るのではないでしょうか。
不妊治療に悩む全ての御夫婦に、一日も早く明るい未来が来ますように・・・

img772352.jpg■交通事故
交通事故は、年々増加傾向にあります。
交通事故にあうと、怪我による痛みもさることながら、精神的なダメージを受けることも多いようです。
また、どの状態をもって治療終了にするか、加害者や保険会社との示談の話し合いも悩みの種になります。
交通事故を起こしてから、後悔しないように日頃から安全運転をしたいものですね。
交通事故で病院にかかる場合、通常は健康保険が使えません。
しかしながら、『被害者側に大きな過失がある場合』と『加害者側に支払い能力がない場合』の時には、健康保険の使用が認められます。
この場合、保険組合に「第三者行為による交通事故報告」という届出をしなくてはなりません。
社会健康保険に加入しているならば社会保険事務所へ、国民健康保険に加入しているのならば自治体の担当窓口で相談しましょう。
健康保険組合の承認をされれば、通常の病気や怪我と同じように、自己負担で治療を受けることができるのです。
この場合の医療費は、健康保険組合が一時立て替えて支払いますが、後でその分を加害者に請求することになります。
気をつけなくてはならないのは、この届け出前に加害者と示談を結んだ場合です。
示談の内容が優先し、健康保険扱いをすることができなくなる場合があるそうです。
どのような保険を使用して、治療を行うのか良く話し合って、納得した上で治療を受けましょう。
また、交通事故の被害が大きいと、治療が長引いたり、高額な医療費が必要なケースはたくさんあります。
治療費が高額になれば、高額医療を申請することができます。
高額医療は、同一月内にかかった保険適用の治療費が自己負担限度額を超えた場合に、利用することができます。
もしも、これに該当するようならば、健康保険組合に高額医療の申請を行いましょう。

高額医療費の制度についてもっと知りたい方は、「高額医療費 申請しよう!」が役にたちます。








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